アルティメット極限状態

鬱…
鬱漫画だ…
これはベリーベリー鬱漫画だ…

「鬼頭莫宏」この名だけでピンときた人もいるかもしれない。
代表作「ぼくらの（イッキ）」「なるたる（アフタヌーン）」

今回読んだのは「ぼくらの」の方でした。
さて、15人の中学生男女が、宇宙人の巨大ロボットに乗って、侵略者と戦う。
と一言で説明できる漫画じゃありませんとも。
この巨大ロボット、パイロットの生命エナジーだかで動きます。
簡単に言うと、一回操縦すると死にます。
1人が死ぬと次のパイロットが指名されます。
そして次の戦いでの死を定められた人が、死ぬまでをどう生きるかということ。
その物語や周囲、心理描写やイデオロギーなどを楽しむわけです。

感想と言いたいところだが一つだけ先に言っておく。
こいつの漫画は、読んでるとコールタールの海を泳いでいるような感覚になる。
読んでてスカッとさわやかじゃねーし、読後スッキリもしねー！
だがそれがいい、という絶望醜悪傲慢に少しの希望が入ってる漫画が好きな人だけにお勧めする。
漫☆画太郎が好きな人には絶対おすすめしない。最終兵器彼女が好きな人にはおすすめする。

とりあえず今まで死んだパイロットを簡単に紹介しよう。
1人目、サッカー少年：ふつーに死亡ー
2人目、社長息子：父親を巻き込んで敵を倒して死亡。ここでパイロットは戦闘後死ぬことが明らかに。
3人目、正義の兄ちゃん：親無しで3人の弟妹と仲良く暮らしている。家族を残して死亡。
4人目、いじめられ女：立派な奴です。結局いじめっこを救出して死亡。
ここまではなんか…ああ、まともな漫画じゃん、と思うんだが、な。
5人目、普通男：レイプ未遂したり、戦闘拒否したりした。結局仲間に殺される。結構これが普通かもねー。
6人目、復讐女：うわああーついに出たか！輪姦妊娠かよー、巨大ロボットで復讐を微妙に果たし死亡。これなんてエロゲ？
7人目、冷静男：親友の心臓ドナーになって死亡。
8人目、熱血女：生まれてくる弟のために死亡。
当方コミックスと立ち読みにより、ここまでしか読んでないのであしからず。
3〜4話で1人ずつ死んでいくストーリーの長さ、ちょうど良いですね。
読んでいると、この作者は「命なんて意味ねー」と思っているように感じた。
その気持ちはわかる。命に限らず、意味のあるモノなんてない。
フフ…
生きづらそうだなあ、お互いな。